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2009年03月22日

当座預金の修正の仕訳をしない場合

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前回は当座預金の修正の仕訳をするケースを書きました。

本日は当座預金の修正の仕訳をしないケースについて考えてみたいと思います。

銀行の発行する当座預金の残高証明書と当社側の当座預金出納帳の残高とが

異なっている場合、

仕訳をするときと仕訳をしないときがあるということを前回書きました。

 

仕訳をするときと仕訳をしないときを両方覚えようとするとたいへんなので、

初めのうちは仕訳をするときだけ覚えて、それ以外は仕訳をしないことにすれば

覚える量は半分で済みます。

 

次に仕訳をしないときですが、

当社側の仕訳が決算時点考えてで適切に行われているケースです。

  1. 締後入金

  2. 未取立小切手

  3. 未取付小切手

 

【締後入金】

当社が本日入金した場合でも、

銀行側では翌日の入金として処理することがあります。

たとえば、当社が3月31日に銀行の夜間金庫に入金したとしましょう。

そうすると当社の帳簿には3月31日の日付で次のような仕訳をしています。

(借)  当座預金   ×××  (貸)  現  金   ××× 

銀行では翌営業日、つまり4月1日が平日ならば4月1日になってから

その入金処理をすることになります。

当社側で仕訳をし、当座預金出納帳に記入しているにもかかわらず、

3月31日の銀行残高証明書には

その入金は含まれない残高が記載されているはずです。

 

当社が3月31日に銀行に集金した処理が適切でなかったわけではありません。

銀行残高証明書に記載されていないからといって

当社の処理を直してしまえば、事実をねじ曲げたことになってしまいます。

当社が3月31日に入金したという処理はそのままにして、

不一致の原因が銀行側の処理が翌日だったということを説明できれば

それでいいわけです。

 

締後入金があったとしても仕訳は行いません!

 

【未取立小切手】

当社が受け取った他人振出の小切手は銀行に持って行きます。

銀行はその小切手の金額を取り立てるわけですが、

実際に入金になるまでに日にちがかかります。

たとえば、当社が3月29日に銀行に小切手を持って行ったとしましょう。

当社側では次のような仕訳が行われているはずです。

(借)  当座預金   ×××  (貸)  現  金   ××× 

(他人振出小切手は通貨代用証券ですから、現金勘定で仕訳します。)

銀行はその小切手の取立てが終わっていないために

3月31日の残高証明書にはその小切手の分の金額を含めませんでした。

 

当社が3月29日に銀行に小切手を持っていったという処理が

適切でなかったわけではありません。

銀行残高証明書に記載されていないからといって

当社の処理を直してしまえば、事実をねじ曲げたことになってしまいます。

当社が3月29日に小切手を持っていったという処理はそのままにして、

不一致の原因が銀行側の処理がまだ取り立てられていないからだ

ということを説明できればそれでいいわけです。

 

未取立小切手があったとしても仕訳は行いません!

 

【未取付小切手】

当社が小切手を振り出し、その小切手を支払いのためにだれかに渡したとしても、

その日のうちに相手が銀行に請求するとは限りません。

小切手を受け取った相手は取引銀行にその小切手を持っていくでしょうが、

当社の当座預金から引かれるまでには何日か日にちがかかるわけです。

 

たとえば、3月28日に小切手を振り出し、支払いのために相手に渡しました。

当社は次の仕訳をしているはずです。

(借)  ○○○   ×××  (貸)  当座預金   ××× 

ところが銀行ではその小切手と引き換えに支払いをしたときになってから

当座預金が減少したと処理します。

もし、3月31日になってもまだ当座預金からの支払いが行われていなければ、

その分の金額は残高証明書に含まれているはずです。

 

当社が3月28日に小切手で支払いをしたという処理が

適切でなかったわけではありません。

銀行残高証明書に記載されていないからといって

当社の処理を直してしまえば、事実をねじ曲げたことになってしまいます。

当社が3月28日に小切手で支払いをしたという処理はそのままにして、

不一致の原因がまだ銀行で支払いをしていないからだということを説明できれば

それでいいわけです。

 

未取付小切手があったとしても仕訳は行いません!

 

」という漢字が付く小切手が3種類あります。

そして、そのうち仕訳をするものは未渡小切手だけです。

その小切手が当社にまだあれば仕訳をする!

その小切手が当社になければ仕訳をしない!

という区別ができます。

 

前回も今回も当座預金については、

当座勘定を用いない方法で、

かつ、当座借越はなかったという前提で仕訳を書いております。

 

次回もこの当座預金についての続きになります。

 

 

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ラベル:簿記
posted by たちばなん at 00:00| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 簿記2級 商業簿記 第2問のポイント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めてお邪魔させてもらってます。
簿記2級目指そうと思ってます。
3級は4年前に合格しましたが、そのときは短期の学校に通いました。
2級をできれば独学で頑張ってみようとおもうのですが、オススメのテキストとかありましたら教えてください。
Posted by あっきー at 2005年12月22日 21:06
あっきーさんへ
こんにちは
オススメの参考書や問題集は

http://boki.seesaa.net/article/10035861.html

にありますので、ご覧ください。


4年前ですと、

3級の範囲では有価証券の勘定科目と

決算時の処理が変わっていますので、

http://boki.seesaa.net/article/1974190.html

から順番に有価証券のところを読んでおいていただくと

役に立つと思います。

頑張りましょう!

Posted by たちばなん at 2005年12月23日 07:40
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