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実は、前回まで書いた仕訳は仕入勘定で売上原価を算定する方法についてです。
今回は売上原価勘定で売上原価を算定する方法について書きます。
簿記3級で勉強した売上原価勘定で売上原価を算定する仕訳は
次の仕訳でした。
(借) | 売上原価 | ××× | (貸) | 繰越商品 | ××× | ||||||
(借) | 売上原価 | ××× | (貸) | 仕 入 | ××× | ||||||
(借) | 繰越商品 | ××× | (貸) | 売上原価 | ××× | ||||||
資料を見ながらこの仕訳に金額を入れてみたいと思います。
当期売上高 ¥2,000,000
期首商品棚卸高 ¥40,000 当期商品仕入高 ¥1,210,000
期末商品棚卸高
原価 @¥100 時価@¥90
帳簿棚卸数量 500個 実地棚卸数量 480個
棚卸減耗費と商品評価損は売上原価に算入しない。
(借) | 売上原価 | 40,000 | (貸) | 繰越商品 | 40,000 | ||||||
(借) | 売上原価 | 1,210,000 | (貸) | 仕 入 | 1,210,000 | ||||||
(借) | 繰越商品 | 50,000 | (貸) | 売上原価 | 50,000 | ||||||
そして、この仕訳の後に
棚卸減耗費と商品評価損を繰越商品から引く仕訳を行います。
(借) | 棚卸減耗費 | 2,000 | (貸) | 繰越商品 | 2,000 | ||||||
(借) | 商品評価損 | 4,800 | (貸) | 繰越商品 | 4,800 | ||||||
次に、棚卸減耗費と商品評価損を売上原価に算入するケースです。
【資料】
当期売上高 ¥2,000,000
期首商品棚卸高 ¥40,000 当期商品仕入高 ¥1,210,000
期末商品棚卸高
原価 @¥100 時価@¥90
帳簿棚卸数量 500個 実地棚卸数量 480個
当社では商品の評価に低価法を用いている。
棚卸減耗費と商品評価損は売上原価に算入する。
(借) | 売上原価 | 40,000 | (貸) | 繰越商品 | 40,000 | ||||||
(借) | 売上原価 | 1,210,000 | (貸) | 仕 入 | 1,210,000 | ||||||
(借) | 繰越商品 | 50,000 | (貸) | 売上原価 | 50,000 | ||||||
(借) | 棚卸減耗費 | 2,000 | (貸) | 繰越商品 | 2,000 | ||||||
(借) | 商品評価損 | 4,800 | (貸) | 繰越商品 | 4,800 | ||||||
売上原価勘定で売上原価を算定するのですから、
棚卸減耗費と商品評価損は売上原価勘定に加算するのです。
(借) | 売上原価 | 2,000 | (貸) | 棚卸減耗費 | 2,000 | ||||||
(借) | 売上原価 | 4,800 | (貸) | 商品評価損 | 4,800 | ||||||
本来ならば、この後に棚卸減耗費と商品評価損を
売上原価を計算する勘定に振り替える仕訳を行いますが、
精算表の問題などでは
このページで説明した仕訳までを問う問題も出題されています。
「簿記2級 商業簿記のポイント」を読んでいただきたい
と思っています。
ぜひ、お友達にもたちばなん の 「簿記2級 商業簿記のポイント」をご紹介ください!